原作は、コーダ（Children of Deaf Adult/きこえない、またはきこえにくい親を持つ聴者の子供）という生い立ちを踏まえて、社会的マイノリティに焦点を当てた執筆活動をする、作家・エッセイストの五十嵐大氏による自伝的エッセイ「ぼくが生きてる、ふたつの世界」（幻冬舎刊）。監督は、『そこのみにて光輝く』、『きみはいい子』など国内外で高い評価を集め、リアルな現実のなかに見出す希望の光を、人と人との繋がりや家族の姿を通して描き続ける呉美保。さらに『とんび』（22）、『正欲』（23）、『ゴールド・ボーイ』（24）など注目作を次々と手掛ける港岳彦が脚本を手掛けた。また主人公の母・明子役の忍足亜希子は、本作でろう者俳優として初のキネマ旬報ベスト・テン助演女優賞を受賞した。

■主演・吉沢亮×監督・呉美保の初タッグで描く、ひとりのコーダの心の軌跡

主人公・五十嵐大を演じるのは、映画『キングダム』（19,22,23,24）シリーズや主演を務めた大河ドラマ「青天を衝け」（21:NHK）をはじめ、話題作から作家性の強い作品まで多彩な役柄に挑戦し、俳優としての可能性を広げ続け、今年は『国宝』『ババンババンバンバンパイア』と2本の主演作公開を控える吉沢亮。「まだ見ぬ新しい吉沢亮に出会いたくて、９年ぶりの長編映画に臨むに至りました」という呉美保監督と、互いに願い続けてきたタッグが本作で初めて実現。吉沢亮は、この難役に挑むために、約2ヶ月間手話を特訓して撮影に臨み、耳が聴こえない両親のもとで育ったコーダの青年を見事に演じきっている。

【ストーリー】

宮城県の小さな港町、耳のきこえない両親のもとで愛情を受けて育った五十嵐大。幼い頃から母の“通訳”をすることも“ふつう”の楽しい日常だった。しかし次第に、周りから特別視されることに戸惑い、苛立ち、母の明るさすら疎ましくなる。心を持て余したまま２０歳になり、逃げるように東京へ旅立つが…。

【スタッフ】

監督：呉美保脚本：港岳彦

原作：五十嵐大「ぼくが生きてる、ふたつの世界」（幻冬舎刊）

企画・プロデュース：山国秀幸

製作：「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会

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