妖艶でありながらも決して悪に屈しない強靭なタフさをみせるヒロイン・レナを演じるのは、エマ・ワトソン。『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役で一世を風靡、その後出演した『ウォールフラワー』(11)、『ブリングリング』(13)で着実にキャリアを積み重ねながら、ブラウン大学卒業、国連のフェミニズム活動の広報大使に就任するなど、常に注目を浴び、女性の憧れとなっている。そんな彼女が新境地として選択した本作では、拷問シーンや極限状態での脱出シーンを体当たりで演じている。

■驚愕の史実! 舞台となったチリの拷問施設<コロニア・ディグニダ>は実在した!

南米史上最悪の独裁政権と言われたピノチェト政権下、2万8千人が拷問され、約3千人が殺害された。その極秘拷問施設として使用されたのが<コロニア・ディグニダ>(尊厳のコロニー)。敷地は有刺鉄線のフェンスで囲まれ、住人たちはしつけと称して日常的に拷問を受けていた。男女は別々に生活し脱走を試みた者には重罪が科せられた。40年間で脱出できたのはわずか5人!

■監督はアカデミー賞受賞監督、フロリアン・ガレンベルガー!

本作の監督は『Quiero ser(I want to be…)』で第73回アカデミー短編映画賞を受賞したフロリアン・ガレンベルガー。幼少時にコロニア・ディグニダの存在を知り衝撃を受け、前監督作の『ジョン・ラーベ~南京シンドラー~』のポスプロ中、コロニア・ディグニダで暮らしていたある“コロノ"の自叙伝を読んでいたところ、偶然にも脚本家のトルステン・ヴェンツェルがこの話の映画化を考えている、と話したことがきっかけで本作が誕生した。苦境にいるか弱い女性を男性が助け出すのではなく、女性が一人で愛する恋人を救出するという逆の設定で、歴史的な出来事をダイナミックなスリラーとして完成させた。

【映像特典】

インタビュー映像、メイキング、日本版予告編、オリジナルトレーラー

フライトでチリを訪れたドイツのキャビンアテンダント・レナは、現地の政情を確認するために滞在していた恋人・ダニエルと束の間の逢瀬を楽しんでいた。しかし、突如チリ軍部によるクーデターが発生。ダニエルは反体制勢力として捕らわれてしまう。レナは、謎の施設<コロニア・ディグニダ>に彼が監禁されたことを突き止めるが、なんとそこは“教皇"と呼ばれるナチスの残党、パウル・シェーファーが軍部と結びつき、神の名の下に暴力で住人を支配する“脱出不可能な"要塞だった。誰からの協力も得られないと悟ったレナは、ダニエルを助け出すため、ひとり無謀な潜入を決心する。果たして、彼女は生きて愛する人を奪還することができるのか―。

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